砂沼サンビーチの赤字について考えた(平成30年度決算)
プール施設の老朽化、経営赤字により閉園が決まった砂沼サンビーチ。
下妻市の決算報告から、砂沼サンビーチの赤字状況について考えてみました。
平成30年度砂沼サンビーチの決算報告
まずは、砂沼サンビーチの平成30年度決算報告資料から。
1番右の列が平成30年度。
平成30年度砂沼サンビーチの歳入が1億6,314万円、歳出が1億5,931万円。
差し引きすると約383万円の黒字。
赤字と言われていた砂沼サンビーチも、表面上の決算は黒字になっています。
ここから掘り下げていきます。
平成30年度砂沼サンビーチの歳入内訳
平成30年度砂沼サンビーチの歳入は1億6,314万円と確認しました。
では、内訳はどうなっているでしょうか。
右から2番目の列、収入額を見ていきましょう。
事業収入が1億904万円、砂沼サンビーチの入園料などが事業収入にあたるでしょう。
県支出金2,683万円、茨城県が毎年一定の金額を負担してくれているようです。
砂沼サンビーチは、もともと茨城県開発公社が運営していて、下妻市に受け渡す際に、砂沼サンビーチの施設減耗損は負担するとなっていました。
諸収入408万円、砂沼サンビーチの入園料以外のなんらかの収入と思われます。
繰入金2,000万円、この2,000万円の繰入金が曲者です。
砂沼サンビーチへの繰入金2,000万円
繰入金というのは、下妻市の予算から砂沼サンビーチの予算へ繰入しているということです。
下妻市が砂沼サンビーチに2,000万円支払っています。
砂沼サンビーチは下妻市が運営しているため、2,000万円がまるまる赤字ということになります。
繰越金318万円は、前年度の残金が繰り越されています。
それでは下妻市としての、砂沼サンビーチ経営赤字を計算しましょう。
平成30年度砂沼サンビーチの赤字は約1,617万円
実質収支383万円から、下妻市の繰入金2,000万円を引くと1,617万円の赤字になります。
H21年度からH29年度の砂沼サンビーチ収支一覧が上の図のようになります。
平成29年度が3,700万円の赤字、平成28年度が4,200万円の赤字です。
平成25年度を境に、砂沼サンビーチの赤字化に歯止めが効かなくなっている状況でした。
大きな赤字を抱えている中では、砂沼サンビーチの閉鎖も止む無しといったところでしょうか。
県の支出金が2,600万円あることも考えると、茨城県としても、下妻市としても、砂沼サンビーチが負債になっていたことがよく分かると思います。
次は、修繕費について考えていきます。
少し長くなってきたので、次の記事にうつります。